Archive for the ‘その他’ Category

行政委員会の報酬について

時給にしたらとてつもなく高い「行政委員会」について
生駒市の委員会がまとめた提言です。冷静にきちんと分析しています。

https://www.city.ikoma.lg.jp/kashitsu/02200/04/documents/2701.pdf

結論としては「日給制を導入すべき」ということです。

ちなみに裁判ではいろいろ判断は分かれています。住民側が敗訴のケースが多いのですが、
ならば議会で合理的に判断して「日給制がふさわしい」行政委員会と「月額報酬がふさわしい」ものとをわけるべきでしょう。

資料1 行政委員会委員の月額報酬に関する各判決の概要

行政委員の月額報酬「適法」 最高裁が初判断、住民逆転敗訴
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1502X_V11C11A2CC1000/


各地の皆さんへの活動支援のお願い

・6月15日 市政研究会 14時〜 高砂町コミュニティセンター

・7月27日 井奥まさき臨時事務所開設記念集会 14時〜 事務所にて
7〜9月だけ臨時事務所を開設します。
7月20日くらいからはこの事務所にていつでも宿泊可能です。
(それ以前も数名でしたら自宅や実家を提供します)

・8月9日 緑の党説明会 15時〜 事務所にて

この節目の会の前に前日10時〜 と14時〜
当日 10時〜 と16時〜(8月9日は10時の回はなし。17時〜)
行動日を設けたいと思っています。(8月8日はのぞく)

活動はポスティングと街頭宣伝補助です。

どうぞご検討いただき、下記連絡先までお申し出いただければ幸いです。
最寄り駅は「JR宝殿駅、山陽電車荒井駅」になります。

井奥 雅樹(いおくまさき)

兵庫県高砂市荒井町新浜2-19-9
Tel 079-444-2343
Fax 079-444-2418
E-mail:iokuioku3@gmail.com
mobile phone:090-4030-1219


交際費のチェック

2009年の交際費チェックのポイントです。備忘録的につけておきます。
多分、ここから改正されていないと思われます。


チェックとして以下を考えています。
(1)地元国会議員秘書の親の香典を出していた…など市政関係の「親」の扱い(さらに「つれあいの親」…)
それらも含め「◎◎市長の母」など本人が市政に関係あるか微妙な中でさらにその親まで出している

(2)「元」もどこまで香典を出すべきか
市長が個人的に出席したり、個人的に香典を出すのはともかく、香典まで必要か
(元市議/元副知事)

(3)市職員関係
高砂市は本人以外は廃止していますが、「内部」同士のやりとりが「交際費」というのはおかしな話です。
交際費は基本的には「外部」とのつきあいと定義すべきでしょう。
異なった機関ですが、「市議会」関係(市議会議員の親など)も同様です。

(4)供花か香典か弔電か
それぞれはできるだけ簡素な方に縮小すべきでしょう。
弔電も実態が明らかでないので今回チェックするつもりですが、市側の弁解は「簡素な800円程度のものしている」
とのことです。ならば、(1)〜(3)の論点も出すにしても弔電程度というのも一つの方法ではないでしょうか。

(5)手土産類
国への陳情について国会議員向けではないか、同行者は誰かをチェック。
市への訪問者へ手土産を出していたケースの詳細をチェック。

(6)各種団体へのお金
基準にあっているか、規定と照らし合わせる予定です。


尼崎市プロモーションビデオ

勉強会でお邪魔した尼崎市で休憩中にプロモーションビデオが上映されました。
肩の力が抜けたいいビデオでした。ちょっとダサイ(失礼!)ところも含めて尼崎らしさがあるかなと。

かなりの低予算(100万円程度とお聞きしましたが)で実現し、住宅展示場のようなところでも上映して尼崎の宣伝に使っているとか。いい発想ですね。

ama04

 

ダイジェスト版

全編

高砂市もこうした新規流入者への宣伝をもっと行わなくては。
どうも「町おこしイベント」の方向性が間違っていると常々思っています。

もし高砂市で作成するとしたら…
・子育てしやすいまち 待機児童ゼロ、学童が充実
・水道料金が安い
・自然あふれる地域と住宅都市、工場都市のバランス
・一戸建てが若い世代でも可能
・歴史あふれる町並みが残っている

…とかでしょうかね。尼崎市とわりと似ているところもありますね。
ただ、公園の数とかちょっと弱いかなぁ。

 


議会定数減についての私の意見

他の都道府県の定数減議論について私が書いた指摘です。
兵庫県も定数減を実施し、高砂市選挙区は定数1になりました。
意見交換の際にも書いたのですが、今の市民感情や財政状況では議員定数減は仕方がないと思いますが、せめて「民主的な選挙」と「市民参加の向上や情報提供の強化」を追求しないと民主主義が歪みます。

一般論ですが、衆議院議員小選挙区など定数1の選挙区の状況を見ると「多様な意見の反映」とはほど遠い状況だと思います。高砂市の定数1も加古川市の定数4と比べるといかにも不釣り合いです。例えば、兵庫県の場合は「県民局単位」で選挙区を作ってはどうでしょうか。そして、定数も削減します。例えば東播磨選挙区は合わせて定数10(高砂1、加古川4、播磨町・稲美町1、明石市4)になりますが、全体を一緒にして定数8でいいかと。

+++++以下意見交換

私は市民感覚と財政の現状からして定数減はしかたがないとは思っています。
しかし、せめて
「1」定数減で浮いた財源のせめて半分は市民参加に使う
無作為抽出の参考人、あるいは議会モニター制度、重要案件へのアンケートなど
「2」合併選挙区を増やし、中選挙区型にする
以前の公職選挙法では「郡市」という定めがあり、市は独立選挙区、町村は郡単位か、市とくっつけるという選挙区設定になってました。しかし、東京都では例外もありました。※1
市同士をくっつけて最低定数3から5の中選挙区にすることを考えるべきでしょう。中選挙区は疑似比例区ですから。
以上の視点が必要かと思います。
さらに、上の対応を前提に、私は政令市の選挙区が若干不利になる改定はあってもいいかと。

基礎自治体の議員とあまりに権限が違いますから。
議会は、市民参加と情報公開を徹底、市民の判断のための議決機関ということを周知しないと、いくらアリバイ的に少しずつ数を減らしても市民に見捨てられると思います。
※1 市同士の例
北多摩第一選挙区(東村山市、東大和市、武蔵村山市 定数3)

https://seijiyama.jp/area/card/3718/i6OPki/M?S=lctfq9mbrd

このたび公職選挙法の改正により政令市内の区同士での選挙区設定が自由にできるならなおさら検討をすべきでしょう。

里山資本主義

藻谷さんの本が有名になっています。緑の党ひょうごで勉強会をしました。

NHKのサイトでも見ることができます。

http://www.nhk.or.jp/eco-channel/jp/satoyama/interview/motani01.html

ちゃんと動画も正式にアップされています。

http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/playcount_t.cgi?did=D0013991476_00000&url=satoyama/interview/movie/motani_m01_1

○勉強会で披露した、井奥の批判と評価の観点です。
(1で本の抜粋紹介のあと)

2、成功例、元気の出る言葉が続く
○岡山県真庭町
木質バイオマス発電/ペレットストーブ/バイオマス政策課/吸収式冷凍庫/CLT(直角に張り合わせた板)

○広島県庄原市
エコストーブ(言い道具)/「里山を食い物にしよう」/過疎を逆手にとる会/交歓具/もみ殻ストーブ/光齢者/笑エネルギー/志民

○オーストリア
林業が最先端の産業に/ペレットを町全体で活用(タンクローリーで運ぶ)/ペレットボイラー/国民投票で原発ゼロを決定、さらに輸入エネルギーもゼロへ/森林マイスター/脱原発を憲法に明記/木造高層建築(日本でも少しずつ導入予定)

○周防大島
手作りジャムの店/みかん鍋/オイルサーディン/島くらす/チャレンジショップで自治体も後押し

○島根県
耕作放棄地で牧場 飼料を使わない放牧/ 耕すシェフ(島根県おおなん町)/プロの農家のやる気が復活

○広島県庄原市
空き家を利用した福祉施設/売れ残りの地域の野菜を施設に活用/地域通貨

3、「お金をぐるぐる回せば…」論への徹底した批判と対抗論の紹介

・過疎地とされた中国地方は山との歴史のある地域→山陽への移動で過疎化→地域振興三種の神器(高速交通インフラ、工場団地の造成、観光振興)でも復活せず、かえって他地域への流出へ  発想の転換が必要

・リスクヘッジにもなる「サブシステム構築=二刀流」を過小評価するのはあやまり二極論ではなく、弁証法を あるいはマネタリスト経済学(貨幣の供給量コントロール)を日本流に柔着陸させるべき   仏教/儒学/マルクス主義的社会福祉…

・物質的な量の拡大ではなく、質的な本当の生活の豊かさなどに人々の関心が移って行く 懐かしい未来(ヘレナ・ホッジ/広井良典)

・グローバル経済論は古くさい経済、「ジャングル」にも百獣のライオンだけでなく、草やバクテリアもいる。シェア=独占 から シェア=分かち合い に言葉も変化(浜のりこ)

4、批判

・「ガイアの夜明け」や「プロジェクトX」にも似た「光を取り上げる」手法

…番組である以上(しかもNHKである以上)、どうしても仕方がないのだろうが 悩みや苦しみ、課題などももう少しあっても良かったのでは。

例えば「過疎を逆手に取る会」は中国地方では以前から非常に有名であるが、やはり限定的。やはり「グローバル資本経済」の大きさと「地域経済」とは規模があまりに違いすぎる。(皮肉に言えば、例えば高砂市でも今回の成功例のような事例をいくらでもある。
しかし、高砂市全体の経済問題点=衰退化はなかなか解決しない)

・「田舎の成功例」では限定的では。都市型との両輪の実践例が欲しかった

地方の「どうしようもなくなった→一部の人が頑張った」という事例では、人口の大半を占める「都市型」住民にとっては縁遠くなってしまうのでは。 一部の熱狂的支持者の事例としての引用にとどまっては「スウェーデンでは」「ドイツでは」という「出羽の守(でわのかみ)」を超えられない。本文にも「都市型との両輪」と書いているのだから、そうした事例紹介も欲しかった。

一方で「次世代産業の最先端と里山資本主義の一致(例としてスマートメディア)(藻谷)」とは極端過ぎ、すこしあざとく感じる。

・「里山」は「都市」「市民」と同じく一種の運動用語なのか

地方自治では松下圭一さんらが「日本の都市化」という言い方で「封建的・一刻的な社会」から「住民が合意してつくりあげる国境を越えた社会」へ変貌していくことを表現した。社会面では小田実さんをはじめ「市民」という言葉が「国境を越え自立判断のできる人間像」として使われた。(しかし、本来の意味での「市民」とは違う意味合いが込められ過ぎていると佐伯氏らは批判「市民とは何か」)

「里山」も同じように実際にある「里山」から離れ、一つの運動用語として使われている。だから、著者によって内容が少しずつずれている面があるかと感じた。

5、評価

4の批判はあるとはいえ、「アベノミクス」「グローバル経済」旋風に対して堂々と違うベクトルを示した点は評価できる。さらに少しバラバラとはいえ、徹底して「グローバル経済」との対抗軸を示し、かつそれが「サブシステム」という表現のように「補完的関係や保険でもいいから、もう少し伸ばすべき」という肩の力の抜けようは面白い。

緑の党会員・サポーターはぜひ読んでほしいもの。ただし、引用の際には4の論点も頭に入れてほしいもの。


提案型公共サービス民営化事業

提案型公共サービス民営化事業とは「民営化」を安上がりの行政委託仕事にせず、市民の力で市民にとってよりよい行政運営を行う手法です。

http://www.city.abiko.chiba.jp/index.cfm/19,0,75,383,html

総務省も注目し、全国の先進事例にも選ばれています。

千葉県我孫子市長の福嶋浩彦さんのアイディアで始められたこの制度は、今度は兵庫県の尼崎市で実施される事になります。

http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/si_mirai/kyodo_sikumi/025934.html

行政の仕事というのは、きちんと決められた仕事をするだけでなく(もちろん、それも重要なのですが)、創造力のあるとても素敵な仕事であるということの好例かと思います。我孫子市長の福嶋さんはとても熱い人なのですが、それが乗り移ったように上記のプレゼンでは職員が頑張っていますね。実際に他の政策(ミニ公募債)でもそうした我孫子市の職員と出会いました。

そして、尼崎市議に聞くと尼崎職員も「全国二例目の試みを成功させるのだ」と燃えているそう。日経グローカルにも取り上げられましたしね。
民間提案で質を高め事業委託 尼崎市で進む「公共」の改革に期待
http://www.nikkei.co.jp/rim/glweb/old_contents/fukushima.htm
高砂市に必要なのはこうした「政策の成功体験」ではないでしょうか。


多様性やワークライフバランスこそ最大の経営戦略

滋賀県知事の嘉田由紀子さんが塾長の「未来塾」の公開講座で東レの渥美由喜さんのお話を聞きました。
http://www.tbr.co.jp/service/div_wlb/div_003.html

興味深いのは「ワークライフバランス・ダイバーシティは企業にとって単なるコストではない。むしろ中長期的に返ってくるハイリターン投資であり、グローバル経営上の戦略として取組むか否かで大きく企業の明暗を分ける」という主張です。

もちろん、国の審議会の方ですし、「要は有能な人材をよりうまく働かせるための方便じゃないか(特に女性)」という厳しい見方もできます。しかし、その批判を前提にした上でも、多様性やワークライフバランスを「単なる社会的義務」ではなく、「中長期的な投資」と位置づけるという発想が素晴らしいと思いました。

そして、講演の中で触れていましたが、彼自身も「発達障害」であり、イクメンであり、親の介護に悩み、子どもさんが難病で入院するという様々な困難に直面しています。それを乗り越えながら、この主張をしていることがより興味をひきます。
○仕事と介護どう両立? 認知症の父を在宅でサポート 東レ経営研究所 渥美由喜さん(2012年9月21日) 【中日新聞】
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120921150015839

少なくとも私はこの人を雇い続け、「ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長」という役職につける東レへのイメージが一気に良くなりました。

渥美さんの主張の中では、「中長期」という点がミソです。短期的には損に決まっているが、「筋肉質の体質を作り、リスクに備える」(渥美談を要約)という視点を提案しているのが面白い。

私は福祉も人権も崇高な使命感・義務感だけではなく、「合理性」のもとで普通の市民が推進するような政策にできないかといつも思っています。もちろん、崇高な使命感をもって行われる方は頭が下がりますし、知人にもそうした素晴らしい人はいます。しかし、同じことは少なくともいい加減な私にはできない…多分、他の日常に忙しい人もそうだろう。でも、それでもできる方法や考え方はないのか…。一つ興味深い考え方に触れることができました。

他にもこんな資料もありました。
http://www.adecco.co.jp/vistas/adeccos_eye/28/index02.html


高砂市の資産公開条例はもっと先進事例を学ぶべき

高砂市長の「建物ゼロ、貯金ゼロ」という資産報告は「ザル法」ゆえということをニュースに書きました。
ニュースにも書いたように
同居親族規定なし/普通預金規定なし/現金規定なし/市民の請求なし/常設の市民審査委員会なし
とないないづくしです。対象も市長のみで特別職などは対象外です。
実は高砂市議会は(私が議員になる前ですが)市長分よりマシな条例を作っています。
それでもまだまだです。
6条までの簡単なもので、政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開等に関する法律(平成4年法律第100号)第7条の規定というザル法をもとにしたものです。
高砂市や播磨地域という狭い範囲だけを見ると当たり前に見えてしまいますが、先進事例を見ると明らかに不足しています。せめて常設の市民審査委員会は必要でしょう。
先進地ではこんな議論がされています。「立派な条例」すらない高砂市では先の先の話になってしまいますが。

どんなに「立派な条 例があっても確実に運用しなくては意味がない。審査会がきちんと機能してい るか、住民が調査権など条例を利用しているか、などの視点も重要」なのであ る18。 」(「政治倫理条例をめぐる現状と課題」より)

○長谷川俊英堺市議のHPより
堺市「政治倫理条例」のページ より
○政治倫理ランキング
○政治倫理条例をめぐる現状と課題

 


ネット選挙解禁には注意も必要 投票日はダメなんですよ。

総務省が非常にわかりやすい資料をまとめています。

http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo10.html

の中の

http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/img02/pdf/000225177.pdf

http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/img02/pdf/000222706.pdf

でも、参議院選挙といくつかの自治体選挙をへて、間違いやすいポイントが見えてきました。

(1)ネットでは制限されているメール以外は選挙中は完全に自由。(どんな人でも、投票依頼でも何でも出来る)

(2)ところが、画面を印刷して配布してはダメ(文書関係は旧来のままのため)

(3)さらに解禁されているのは「選挙期間中」であり、候補者になっていない公示・告示前はダメ。

そして、そして。私が見る限り、一番みんなが失敗しているのが

「投票日当日のネット利用」です。

宣伝カーが投票日当日走っていないように、投票日は「選挙活動」は禁止です。ちなみに電話かけも禁止。

ですので、ネット解禁後も投票日当日は投票依頼などはダメなんですが。うーん。

ネット解禁の大胆さとこうした細かい規定との矛盾がだいぶ出てきていますね。

私はお金以外はもっと自由に「解禁」してもいいのではと思いますが。